放置希望。
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3・ゲンマの家から
※重ね重ねすみません。
二つ下の記事からの続きでゲンカカサスです。
最初からお読みになる方は「2010/08/10 うしろめたい」の記事からどうぞ。
***
ゲンマは淡白な男だった。
淡白って、恋愛経験がこいつ以外にないオレがいうのはおかしいのかもしれないけどとにかく付き合い出した当初からそうだった。
オレが手を伸ばさないとゲンマはその手の先にも触れてこない。
オレがしなだれかからないとその日の夜は何も起こらない。
オレ達の関係はきっとこれから先も
オレが行動を起こさないと何も始まらないのだと思っていた。
「……?…何時だ?今…」
やたらと眩しい太陽が急に瞼の上に差し込んできてオレはやっと目を覚ました。
寝乱れたオレの隣には大きな空間があった。ゲンマの出て行った跡だ。
ゲンマの部屋ですっかり寝こけていたオレはヤツが何時部屋を出て行ったのかすらわからない。
オレはだるい腕を伸ばしてベッドヘッドに掛けられた自分の衣類を掴んだ。
ぎし、と体が軋んで眉を顰める。
久々に抱かれた体は酷く疲労していた。
(…久々、って程でもねえか)
緩い上着に腕を通しながら躊躇う。
着替えのあるこの部屋で昨日着ていた服をわざわざ着なくてもいいだろう。
纏められていたハーフパンツと下着を一緒に包み、一旦起こした体はまた布団に倒れ込んだ。
体が痛い。間接が痛い。ついでにケツも痛い。
求めてもないのに、ゲンマは珍しく夕べオレの体を欲した。
明日から任務なのだから止めておけと、初めてオレはそんな言葉であいつを拒んだ。
正論であるその言葉には裏があって
実は今、オレは余りゲンマに触れられたくなかったのだ。
きっかけは多分
カカシに抱かれたあの時から。
あの日から数えて、ゲンマがオレを抱いたのは2回目だった。
前回は先週末。
珍しく酒に酔ったゲンマがいい調子でオレに抱きついてきて、オレは少しだけドキッとした。
何故かその状況を喜べない自分に物凄い違和感があったから。
その日はスムーズな流れでベッドに入って、行為に至って
オレはぞっとする程恐ろしく冷めた自分の頭の中に狼狽した。
『ゲンマに触れられたくない』と、あいつの唇を体に受けながらそう思ってしまったからだ。
カカシとの事がうしろめたくてそう思ったのだろう。きっとそうに違いない。
オレはわざとらしい程必死にそう思い込もうとしている。
本当の原因なんて知らない。他に真実なんて無くてもいいんだ。
そうでなければ今自分の体に起こっている変化に説明がつかない。
オレは何度揺さぶられても全く反応しない自身を隠す為、自分の手でそれを扱いた。
感じているふりをして声を作りながら
ほんの少しでもいい場所に当たると腰を振り夢中で快感を追った。
その夜、ゲンマはいつもより少しだけオレに優しかった。
オレはその顔を見て涙が込み上げそうになった。
その後、一切オレに触れないゲンマにオレはほっとしていた。
オレから誘わなければゲンマは何もしてこない。いつもの事だ。
それからの毎日は平坦だった。
任務の後にゲンマの家に帰り、ゲンマの作った飯を一緒に食って別々に風呂に浸かり、一緒のベッドで寝る。それだけ。
昨日の夜もその通りになると思っていたのに、あいつは酷く乱暴にオレを貪った。
狂ったように掻き擁き、肩に歯を立てて
何度も何度も深い場所を抉るようにして オレが正気を吹き飛ばすまで。
***
ぼんやりしていたら時計の針はあっという間に3時を回っていた。
外が明るくて時間の感覚が掴めない。
オレは弱った体に鞭を打ち風呂場へと向かった。
今日は自分の部屋に帰るのだとゲンマには伝えてある。
洗濯物を片手に冷蔵庫の中身をざっと見て、足の速いものが処分されているのに感心する。
3日の予定と言われている任務も戦況によってどれだけ延びるかはわからない。
電気は全て消した。窓も閉めた。
ベッドのシーツも変えた。忘れ物は無い。
オレの胸が少しずつ騒ぎ始める。
週末。―――そうだ、今日から週末だ。
カカシは待っているのだろうか。
オレを。
一方的に取り付けた約束を馬鹿正直に守って。
でもオレは行かない。
あいつの家に行く事はできない。
ゲンマが居るから。
オレにはゲンマが居るから。
(オレの体には、あいつの残した痕があるから)
オレの足で
アンタのところには歩いて行けないんだよ、カカシ。
***
なんかまだ続きそうな…。
もうお腹いっぱいになりましたか。
なりませんか。そうですか。
二つ下の記事からの続きでゲンカカサスです。
最初からお読みになる方は「2010/08/10 うしろめたい」の記事からどうぞ。
***
ゲンマは淡白な男だった。
淡白って、恋愛経験がこいつ以外にないオレがいうのはおかしいのかもしれないけどとにかく付き合い出した当初からそうだった。
オレが手を伸ばさないとゲンマはその手の先にも触れてこない。
オレがしなだれかからないとその日の夜は何も起こらない。
オレ達の関係はきっとこれから先も
オレが行動を起こさないと何も始まらないのだと思っていた。
「……?…何時だ?今…」
やたらと眩しい太陽が急に瞼の上に差し込んできてオレはやっと目を覚ました。
寝乱れたオレの隣には大きな空間があった。ゲンマの出て行った跡だ。
ゲンマの部屋ですっかり寝こけていたオレはヤツが何時部屋を出て行ったのかすらわからない。
オレはだるい腕を伸ばしてベッドヘッドに掛けられた自分の衣類を掴んだ。
ぎし、と体が軋んで眉を顰める。
久々に抱かれた体は酷く疲労していた。
(…久々、って程でもねえか)
緩い上着に腕を通しながら躊躇う。
着替えのあるこの部屋で昨日着ていた服をわざわざ着なくてもいいだろう。
纏められていたハーフパンツと下着を一緒に包み、一旦起こした体はまた布団に倒れ込んだ。
体が痛い。間接が痛い。ついでにケツも痛い。
求めてもないのに、ゲンマは珍しく夕べオレの体を欲した。
明日から任務なのだから止めておけと、初めてオレはそんな言葉であいつを拒んだ。
正論であるその言葉には裏があって
実は今、オレは余りゲンマに触れられたくなかったのだ。
きっかけは多分
カカシに抱かれたあの時から。
あの日から数えて、ゲンマがオレを抱いたのは2回目だった。
前回は先週末。
珍しく酒に酔ったゲンマがいい調子でオレに抱きついてきて、オレは少しだけドキッとした。
何故かその状況を喜べない自分に物凄い違和感があったから。
その日はスムーズな流れでベッドに入って、行為に至って
オレはぞっとする程恐ろしく冷めた自分の頭の中に狼狽した。
『ゲンマに触れられたくない』と、あいつの唇を体に受けながらそう思ってしまったからだ。
カカシとの事がうしろめたくてそう思ったのだろう。きっとそうに違いない。
オレはわざとらしい程必死にそう思い込もうとしている。
本当の原因なんて知らない。他に真実なんて無くてもいいんだ。
そうでなければ今自分の体に起こっている変化に説明がつかない。
オレは何度揺さぶられても全く反応しない自身を隠す為、自分の手でそれを扱いた。
感じているふりをして声を作りながら
ほんの少しでもいい場所に当たると腰を振り夢中で快感を追った。
その夜、ゲンマはいつもより少しだけオレに優しかった。
オレはその顔を見て涙が込み上げそうになった。
その後、一切オレに触れないゲンマにオレはほっとしていた。
オレから誘わなければゲンマは何もしてこない。いつもの事だ。
それからの毎日は平坦だった。
任務の後にゲンマの家に帰り、ゲンマの作った飯を一緒に食って別々に風呂に浸かり、一緒のベッドで寝る。それだけ。
昨日の夜もその通りになると思っていたのに、あいつは酷く乱暴にオレを貪った。
狂ったように掻き擁き、肩に歯を立てて
何度も何度も深い場所を抉るようにして オレが正気を吹き飛ばすまで。
***
ぼんやりしていたら時計の針はあっという間に3時を回っていた。
外が明るくて時間の感覚が掴めない。
オレは弱った体に鞭を打ち風呂場へと向かった。
今日は自分の部屋に帰るのだとゲンマには伝えてある。
洗濯物を片手に冷蔵庫の中身をざっと見て、足の速いものが処分されているのに感心する。
3日の予定と言われている任務も戦況によってどれだけ延びるかはわからない。
電気は全て消した。窓も閉めた。
ベッドのシーツも変えた。忘れ物は無い。
オレの胸が少しずつ騒ぎ始める。
週末。―――そうだ、今日から週末だ。
カカシは待っているのだろうか。
オレを。
一方的に取り付けた約束を馬鹿正直に守って。
でもオレは行かない。
あいつの家に行く事はできない。
ゲンマが居るから。
オレにはゲンマが居るから。
(オレの体には、あいつの残した痕があるから)
オレの足で
アンタのところには歩いて行けないんだよ、カカシ。
***
なんかまだ続きそうな…。
もうお腹いっぱいになりましたか。
なりませんか。そうですか。
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