放置希望。
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6・もどれない昨日
はいはーい続いてます←何故かやっつけですね
ごめんなさい調子に乗ってます。
ゲン+カカ+サスです。三角関係です。
最初からお読みになりたい方はこちらからどぞ。
***
「おいで」
そう呼ばれて、足を踏み入れた部屋は灯りも消され雨戸さえも閉じられた闇の中だった。
風呂上がりの体を浴衣に包み、部屋に入ったオレは廊下から差し込む足元の明かりを後ろ手で遮断した。
更に暗くなった視界の中で僅かに蠢く影がオレを手招きしている。
みしりと音を立てる踵の下の畳。
乾いた浴衣の衣擦れの音。
オレの耳だけに届いているのは、自分の心臓の音。
カカシの座る布団の隅を爪先で踏んだ時、指をそっと捕まえた。
「こっち」と引かれてまた足の先に何かが当たると
(多分、今のはカカシの足だ)
今度は掴んだ指を下に引かれてオレは膝を折る。
しゃがみながら腰を支えられて、下ろされた先は恐らくカカシの膝の上だった。
「浴衣なんてずるいよサスケ。…だったらもっとちゃんと見たかったなあ」
「…」
「すっごくかわいい」
浴衣の合わせからするりとカカシの掌が忍び込んでくる。
柔らかい太腿に触れられてオレはピクリと反応した。
ひんやりとした、大きな掌。
同じ大人のものなのに
あいつのものとは全く違う。
カカシとの行為に及ぶにあたりオレはひとつだけカカシに頼んだ。
決して灯りをつけない事。
オレの顔を、体を見ない事。
理由を口にするまでもなかったのか、全てを察した様子のカカシは二つ返事でそれを承諾した。
先に吐息が口元に触れてオレ達は暗闇の中で口付けを交わした。
目を閉じる意味もない程真っ暗な部屋の中でオレは薄く目を開いた状態でされるままになる。
闇に慣れていく瞳は徐々に目の前の輪郭をぼんやりと浮かび上がらせていく。
まず闇から浮き出してきたのはこんな暗い中でも光を吸収するよう白く輝く頭髪。
そして閉じられた瞼を縁取る同色の睫毛だ。
口内をぬるい舌に掻き回されてオレは籠もる吐息をぎこちない息継ぎと共に漏らした。
ほんの少し苦味のある舌。
鼻先に残る、白煙の香り。
「…んっ、…っ……は、ぁ…」
「…感じやすいんだ、…ホントかわいいよねお前」
「ばか…っ、……あ…」
「もっと色んなことさせて」
長い口付けに腰砕けになったところを笑われてむっとするが恐らくこの暗闇では見えていないだろう。
帯が向こうに引っ張られて結び目と共に背中の方から動いていく。
急に前が緩くなって半分解かれたのがわかるくらいになるとカカシはオレの唇からそれを離して顔を首筋へと下ろしていく。
耳の付け根に舌を回されて息を呑む。
ビリビリと痺れるような快感が背筋を抜けるとむず痒いあの感覚に冒され始めた下肢が疼き出した。
浴衣の前は段々と広げられていき、少し経った頃にはもうすっかり原型を留めなくなる。
カカシの唇がオレの鎖骨の窪みを食んだ。
柔らかく、そして時々生暖かい舌を這わされてオレははしたない声をあげる。
抜かりない掌が其処彼処に悪戯を仕掛けるとオレはもうじっとしていられなくなってカカシの背中に腕を回した。
丁寧に、オレの反応をみながら
少しでも強く跳ね返す場所をしつこく優しく愛撫してくるカカシ。
まだ肝心の場所には触れられていないのに其処は触らなくてもわかるくらいに先を濡らしていた。
早く触れて欲しいと願うけれど口には出せない。
もどかしさに頭をかき抱くのにカカシは未だオレの下着にさえ手を掛けずに居た。
「―――…ねえ、言って」
「なにを…だよ、」
「『もっと 触って欲しい』って」
「…っ」
「…言ってよ」
そうオレに強請るカカシの声は少し切なくて
まるで拗ねてる子供みたいだと思った。
オレは今、胸に過ぎった想いを切り捨てる。
そんな声でカカシにそう言わせた原因を抱いたまま、オレはカカシに抱かれている。
オレは闇に溶け入るような小さな声で、抱き締めたカカシの背を慈しむようカカシに強請った。
『もっとさわって』
もっと
もっと、
からだの奥まで
アンタが欲しいんだ。
突然腰が浮いて後ろから下着をずり下ろされた。
太腿から膝を通り抜けて、爪先へ。
体を前に二つ折りにされて膝を自分の視界に入れる様な体勢にさせられると
カカシはオレの右足を脇に抱え込むようにして体を寄せてオレの足の間に割り込んできた。
べろりと右の耳を大きな動きで舐め上げられる。
ひ、と短く息を詰めた途端、後ろの孔に圧迫を感じて怯んだ。
カカシの指だ。
くるくると周りで指先を遊ばせ、オレの耳を舌で甚振りながら焦らしてくる。
なかなか先へと進めてくれないそれに感じすぎてオレはおかしな声をあげて体をひくつかせた。
「…なんか濡らすもん置いてない?…ないか」
「……あ、るわけ、ねえだろ…っ」
「ちょっと待って」
カカシはオレの体を抱いたままごそごそと枕元に腕を伸ばした。
ホックの外れる音がして金属のぶつかり合う音が続いた。
「…何?」
「…うん、…あった」
「………」
「ワセリン。何もないよりいいでしょ」
器用に片手だけで蓋を開くとカカシはゆるく溶け出したそれを指先につけてオレの後ろに手を回してきた。
ぬるりと肌の上を滑る感覚に鳥肌が立つ。
いきなり中に塗りつけようとはせず、カカシは少し声のトーンを落としてオレに打診してきた。
「…もし、痛かったら直ぐ言って」
その台詞の意味はきっと、―――
そう思うとオレの胸はまたぎゅっと締め付けられる。
だがその指が中へと進入してきた瞬間、一気に脳が白んだ。
ゆっくりと、でも確実にオレを引き込んでいく指先にオレは忽ち翻弄される。
若干遠慮がちに動かされるもどかしさについ腰が揺れるとカカシは少し安心したようにオレに微笑みかけた。
「大丈夫?」
「…あっ、……ん…ぅ、…」
「…此処だよね、サスケの好きなところ」
「あっ!…、…っ」
一際大きな声が上がってしまった其処はこの間散々喘がされた場所だ。
其処ばかり触り始めた指に腰が動き、急に外されて快感の行き場を失う。
意地悪な指遣いに欲が出るとオレはカカシの指を締め付けてもっと欲しいと強請った。
指なんかじゃ物足らない。
もっと、奥まで届くアンタの太いもので
何も考えられなくなるくらいにこの体を滅茶苦茶にして。
昨晩の行為で緩んでいたオレの後孔は十分に馴染むまで然程の時間が掛からなかった。
カカシはふやけた指を抜いて、痺れかかったオレの右足を開放して体の位置をずらした。
期待に黙り込むオレにぼそりと落とされた声は耳に入れない。
『…やっぱり少し悔しいな』
なんて
アンタが自分から、この関係を望んだくせに。
「……―――あ……っ!!」
後ろから押し込まれる塊は熱くて
オレは内臓を押し上げられる苦しさを逃すように声を上げた。
やっぱり、最高にいい。
体の相性とかいうのを聞いた事があるけれどこういうのの事を言うんじゃないかと思った。
「…動くよ、」
ずるりと引き戻されて、また押し込まれて
その運動を繰り返す度にその快感はどんどん増幅していく。
オレは飛ばされそうになる意識を留めようとカカシにしがみついた。
数回の律動の後、ほぼ無意識のうちに射精してしまっていたがそれでも快感は其処に留まっていなかった。
今まで天井だと思っていたところの上に更なる快感があるなんて知らなかった。
顎の先が震える。
舌がもつれる。
何度達しても未だ萎えずに反り立っている其処に指を絡められてオレは強すぎる刺激の恐ろしさに泣いた。
「…怖い?」
「や、だ…!ぁ、あっ、…あ……!」
「もっと楽にして、…もっと気持ちよくなれるから」
「あ…っ、……あ、…やだ、…嫌…っ」
意味も無く、オレはひたすら「嫌だ」と繰り返す。
気持ちよくない筈なんかない。
だって体はすっかり懐柔されて、こんなにも正直に悦んでいる。
もっと気持ちよくして欲しいと、
もっともっとこの男との関係に溺れたいと思うのに心の一部だけがどうしてもついていかない。
言葉も心も体もてんでちぐはぐで
オレはどうしていいかわからなくなった。
カカシが好きだと思う。
そういう意味で、本当に好きになってしまったのかもしれないとも思う。
体はこんなにも彼を欲していて、惹かれている心にも嘘はないのにこの空虚な気持ちは一体なんだろう。
感じて高まっていくオレの体はこんなにも熱いのに
オレを抱くカカシの体はいつまで経ってもひんやりとしたままだった。
***
疲れ果てた体は目だけが覚めてもぴくりとも動かなかった。
甘い疼きを下肢に溜めたままカカシの腕の中で目を覚ましたオレは、締め切りになった雨戸の所為で明かりの乏しい室内にぼんやりと目を凝らしていた。
隙間から差し込んでいるには確かに朝日の光だ。
オレの意識の浮上と共に目を覚ましたカカシが直ぐ近くに頭を預けているオレを見て微笑んでくる。
オレは多少ばつが悪くて目を逸らしてしまった。
カカシはオレの髪を撫でる。
開いた額に唇を落とし、甘い声でおはようと囁いた。
オレが俯くと直ぐに掌でそれを追い掛け、悪戯に笑って口付けを迫る。
鼻の先を何度も擦り合わされて観念したオレはやむなくカカシに唇を差し出した。
「…かわいい、サスケ」
「……頭おかしいんじゃねえの、アンタ」
「夕べのエッチなサスケもすごくよかったけど、やっぱり普段のお前も捨てがたいんだよねえ。まいった」
酷い言われように(これは悪口だ。断じてピロートークなんかじゃない)オレはカカシの顔を平手で叩いた。
カカシは大袈裟に痛がって、それからまたべったりとオレに甘えてきた。
気恥ずかしいと思いながらもそれが嬉しいと感じる。
もし、カカシと付き合うとしたら
オレ達は毎日こんな朝を迎えるのだろうか。
「…サスケ?」
急に黙り込んだオレをカカシは心配そうな顔で覗き込んで来た。
その表情は直ぐに真摯なものへと変わっていく。
オレの迷いを感じ取ったのか、カカシはまたオレの髪を撫でて
ぽんぽん、と軽く叩いて慰めるような態度をみせた。
「……後悔してる?」
「…ああ」
「…そっか」
オレはもう
ゲンマにあわせる顔が無い。
沢山嘘をついた。
二度も他の男に抱かれた。
そして、カカシに心を奪われた。
寂しかっただなんて言い訳にもならない。
オレはゲンマを裏切った。
事実はたったそれだけだ。
「…………別れる」
「…え?」
「………ゲンマと、―――」
そう告げたオレに、カカシは少し悲しそうに微笑んで
オレを慰めようとしてくれたのかそっと抱いてくれた。
「一緒に行こうか?」とまで言わせてしまって首を横に振る。
オレはこの腕の中に守られていてはいけないのだと思ったから。
ゲンマが帰って来たら、オレはあいつとしっかり別れ話をしようと思う。
もっと早くそうするべきだったのかもしれない。
カカシとこんな関係になる前に、もっと早く。
そうすればきっと
このずっと晴れずに居た心も幾分軽くなってくれるだろうから。
***
長かったね。
エロだったからね。
ごめんね。
エロはつい文字数が増えるんだよね楽しくてね。ふへへへへ。
次でラストです。
今までありがとうございました。
多分次で終わります。多分。
そして明日か明後日に帰省予定です←なんというタイミング
ごめんなさい調子に乗ってます。
ゲン+カカ+サスです。三角関係です。
最初からお読みになりたい方はこちらからどぞ。
***
「おいで」
そう呼ばれて、足を踏み入れた部屋は灯りも消され雨戸さえも閉じられた闇の中だった。
風呂上がりの体を浴衣に包み、部屋に入ったオレは廊下から差し込む足元の明かりを後ろ手で遮断した。
更に暗くなった視界の中で僅かに蠢く影がオレを手招きしている。
みしりと音を立てる踵の下の畳。
乾いた浴衣の衣擦れの音。
オレの耳だけに届いているのは、自分の心臓の音。
カカシの座る布団の隅を爪先で踏んだ時、指をそっと捕まえた。
「こっち」と引かれてまた足の先に何かが当たると
(多分、今のはカカシの足だ)
今度は掴んだ指を下に引かれてオレは膝を折る。
しゃがみながら腰を支えられて、下ろされた先は恐らくカカシの膝の上だった。
「浴衣なんてずるいよサスケ。…だったらもっとちゃんと見たかったなあ」
「…」
「すっごくかわいい」
浴衣の合わせからするりとカカシの掌が忍び込んでくる。
柔らかい太腿に触れられてオレはピクリと反応した。
ひんやりとした、大きな掌。
同じ大人のものなのに
あいつのものとは全く違う。
カカシとの行為に及ぶにあたりオレはひとつだけカカシに頼んだ。
決して灯りをつけない事。
オレの顔を、体を見ない事。
理由を口にするまでもなかったのか、全てを察した様子のカカシは二つ返事でそれを承諾した。
先に吐息が口元に触れてオレ達は暗闇の中で口付けを交わした。
目を閉じる意味もない程真っ暗な部屋の中でオレは薄く目を開いた状態でされるままになる。
闇に慣れていく瞳は徐々に目の前の輪郭をぼんやりと浮かび上がらせていく。
まず闇から浮き出してきたのはこんな暗い中でも光を吸収するよう白く輝く頭髪。
そして閉じられた瞼を縁取る同色の睫毛だ。
口内をぬるい舌に掻き回されてオレは籠もる吐息をぎこちない息継ぎと共に漏らした。
ほんの少し苦味のある舌。
鼻先に残る、白煙の香り。
「…んっ、…っ……は、ぁ…」
「…感じやすいんだ、…ホントかわいいよねお前」
「ばか…っ、……あ…」
「もっと色んなことさせて」
長い口付けに腰砕けになったところを笑われてむっとするが恐らくこの暗闇では見えていないだろう。
帯が向こうに引っ張られて結び目と共に背中の方から動いていく。
急に前が緩くなって半分解かれたのがわかるくらいになるとカカシはオレの唇からそれを離して顔を首筋へと下ろしていく。
耳の付け根に舌を回されて息を呑む。
ビリビリと痺れるような快感が背筋を抜けるとむず痒いあの感覚に冒され始めた下肢が疼き出した。
浴衣の前は段々と広げられていき、少し経った頃にはもうすっかり原型を留めなくなる。
カカシの唇がオレの鎖骨の窪みを食んだ。
柔らかく、そして時々生暖かい舌を這わされてオレははしたない声をあげる。
抜かりない掌が其処彼処に悪戯を仕掛けるとオレはもうじっとしていられなくなってカカシの背中に腕を回した。
丁寧に、オレの反応をみながら
少しでも強く跳ね返す場所をしつこく優しく愛撫してくるカカシ。
まだ肝心の場所には触れられていないのに其処は触らなくてもわかるくらいに先を濡らしていた。
早く触れて欲しいと願うけれど口には出せない。
もどかしさに頭をかき抱くのにカカシは未だオレの下着にさえ手を掛けずに居た。
「―――…ねえ、言って」
「なにを…だよ、」
「『もっと 触って欲しい』って」
「…っ」
「…言ってよ」
そうオレに強請るカカシの声は少し切なくて
まるで拗ねてる子供みたいだと思った。
オレは今、胸に過ぎった想いを切り捨てる。
そんな声でカカシにそう言わせた原因を抱いたまま、オレはカカシに抱かれている。
オレは闇に溶け入るような小さな声で、抱き締めたカカシの背を慈しむようカカシに強請った。
『もっとさわって』
もっと
もっと、
からだの奥まで
アンタが欲しいんだ。
突然腰が浮いて後ろから下着をずり下ろされた。
太腿から膝を通り抜けて、爪先へ。
体を前に二つ折りにされて膝を自分の視界に入れる様な体勢にさせられると
カカシはオレの右足を脇に抱え込むようにして体を寄せてオレの足の間に割り込んできた。
べろりと右の耳を大きな動きで舐め上げられる。
ひ、と短く息を詰めた途端、後ろの孔に圧迫を感じて怯んだ。
カカシの指だ。
くるくると周りで指先を遊ばせ、オレの耳を舌で甚振りながら焦らしてくる。
なかなか先へと進めてくれないそれに感じすぎてオレはおかしな声をあげて体をひくつかせた。
「…なんか濡らすもん置いてない?…ないか」
「……あ、るわけ、ねえだろ…っ」
「ちょっと待って」
カカシはオレの体を抱いたままごそごそと枕元に腕を伸ばした。
ホックの外れる音がして金属のぶつかり合う音が続いた。
「…何?」
「…うん、…あった」
「………」
「ワセリン。何もないよりいいでしょ」
器用に片手だけで蓋を開くとカカシはゆるく溶け出したそれを指先につけてオレの後ろに手を回してきた。
ぬるりと肌の上を滑る感覚に鳥肌が立つ。
いきなり中に塗りつけようとはせず、カカシは少し声のトーンを落としてオレに打診してきた。
「…もし、痛かったら直ぐ言って」
その台詞の意味はきっと、―――
そう思うとオレの胸はまたぎゅっと締め付けられる。
だがその指が中へと進入してきた瞬間、一気に脳が白んだ。
ゆっくりと、でも確実にオレを引き込んでいく指先にオレは忽ち翻弄される。
若干遠慮がちに動かされるもどかしさについ腰が揺れるとカカシは少し安心したようにオレに微笑みかけた。
「大丈夫?」
「…あっ、……ん…ぅ、…」
「…此処だよね、サスケの好きなところ」
「あっ!…、…っ」
一際大きな声が上がってしまった其処はこの間散々喘がされた場所だ。
其処ばかり触り始めた指に腰が動き、急に外されて快感の行き場を失う。
意地悪な指遣いに欲が出るとオレはカカシの指を締め付けてもっと欲しいと強請った。
指なんかじゃ物足らない。
もっと、奥まで届くアンタの太いもので
何も考えられなくなるくらいにこの体を滅茶苦茶にして。
昨晩の行為で緩んでいたオレの後孔は十分に馴染むまで然程の時間が掛からなかった。
カカシはふやけた指を抜いて、痺れかかったオレの右足を開放して体の位置をずらした。
期待に黙り込むオレにぼそりと落とされた声は耳に入れない。
『…やっぱり少し悔しいな』
なんて
アンタが自分から、この関係を望んだくせに。
「……―――あ……っ!!」
後ろから押し込まれる塊は熱くて
オレは内臓を押し上げられる苦しさを逃すように声を上げた。
やっぱり、最高にいい。
体の相性とかいうのを聞いた事があるけれどこういうのの事を言うんじゃないかと思った。
「…動くよ、」
ずるりと引き戻されて、また押し込まれて
その運動を繰り返す度にその快感はどんどん増幅していく。
オレは飛ばされそうになる意識を留めようとカカシにしがみついた。
数回の律動の後、ほぼ無意識のうちに射精してしまっていたがそれでも快感は其処に留まっていなかった。
今まで天井だと思っていたところの上に更なる快感があるなんて知らなかった。
顎の先が震える。
舌がもつれる。
何度達しても未だ萎えずに反り立っている其処に指を絡められてオレは強すぎる刺激の恐ろしさに泣いた。
「…怖い?」
「や、だ…!ぁ、あっ、…あ……!」
「もっと楽にして、…もっと気持ちよくなれるから」
「あ…っ、……あ、…やだ、…嫌…っ」
意味も無く、オレはひたすら「嫌だ」と繰り返す。
気持ちよくない筈なんかない。
だって体はすっかり懐柔されて、こんなにも正直に悦んでいる。
もっと気持ちよくして欲しいと、
もっともっとこの男との関係に溺れたいと思うのに心の一部だけがどうしてもついていかない。
言葉も心も体もてんでちぐはぐで
オレはどうしていいかわからなくなった。
カカシが好きだと思う。
そういう意味で、本当に好きになってしまったのかもしれないとも思う。
体はこんなにも彼を欲していて、惹かれている心にも嘘はないのにこの空虚な気持ちは一体なんだろう。
感じて高まっていくオレの体はこんなにも熱いのに
オレを抱くカカシの体はいつまで経ってもひんやりとしたままだった。
***
疲れ果てた体は目だけが覚めてもぴくりとも動かなかった。
甘い疼きを下肢に溜めたままカカシの腕の中で目を覚ましたオレは、締め切りになった雨戸の所為で明かりの乏しい室内にぼんやりと目を凝らしていた。
隙間から差し込んでいるには確かに朝日の光だ。
オレの意識の浮上と共に目を覚ましたカカシが直ぐ近くに頭を預けているオレを見て微笑んでくる。
オレは多少ばつが悪くて目を逸らしてしまった。
カカシはオレの髪を撫でる。
開いた額に唇を落とし、甘い声でおはようと囁いた。
オレが俯くと直ぐに掌でそれを追い掛け、悪戯に笑って口付けを迫る。
鼻の先を何度も擦り合わされて観念したオレはやむなくカカシに唇を差し出した。
「…かわいい、サスケ」
「……頭おかしいんじゃねえの、アンタ」
「夕べのエッチなサスケもすごくよかったけど、やっぱり普段のお前も捨てがたいんだよねえ。まいった」
酷い言われように(これは悪口だ。断じてピロートークなんかじゃない)オレはカカシの顔を平手で叩いた。
カカシは大袈裟に痛がって、それからまたべったりとオレに甘えてきた。
気恥ずかしいと思いながらもそれが嬉しいと感じる。
もし、カカシと付き合うとしたら
オレ達は毎日こんな朝を迎えるのだろうか。
「…サスケ?」
急に黙り込んだオレをカカシは心配そうな顔で覗き込んで来た。
その表情は直ぐに真摯なものへと変わっていく。
オレの迷いを感じ取ったのか、カカシはまたオレの髪を撫でて
ぽんぽん、と軽く叩いて慰めるような態度をみせた。
「……後悔してる?」
「…ああ」
「…そっか」
オレはもう
ゲンマにあわせる顔が無い。
沢山嘘をついた。
二度も他の男に抱かれた。
そして、カカシに心を奪われた。
寂しかっただなんて言い訳にもならない。
オレはゲンマを裏切った。
事実はたったそれだけだ。
「…………別れる」
「…え?」
「………ゲンマと、―――」
そう告げたオレに、カカシは少し悲しそうに微笑んで
オレを慰めようとしてくれたのかそっと抱いてくれた。
「一緒に行こうか?」とまで言わせてしまって首を横に振る。
オレはこの腕の中に守られていてはいけないのだと思ったから。
ゲンマが帰って来たら、オレはあいつとしっかり別れ話をしようと思う。
もっと早くそうするべきだったのかもしれない。
カカシとこんな関係になる前に、もっと早く。
そうすればきっと
このずっと晴れずに居た心も幾分軽くなってくれるだろうから。
***
長かったね。
エロだったからね。
ごめんね。
エロはつい文字数が増えるんだよね楽しくてね。ふへへへへ。
次でラストです。
今までありがとうございました。
多分次で終わります。多分。
そして明日か明後日に帰省予定です←なんというタイミング
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