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放置希望。

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2・ゲンマとカカシ
続いてるぽい。
前段は二つ下の記事。
(そっちを先に読んでくれないと繋がらない)








 ***





召集時間までまだ2時間もあった。
だからといって余った時間など少しも無い。
準備を怠れば怠るほど全て自分に振りかかってくる仕事をしている。
愛用の千本の状態をチェックし、起爆札、クナイなど手持ちで移動できる忍具の其々を邪魔にならない程度に準備した。
先ずは任地への移動に最短ルートを使って半日。其処から先は先陣に加わり物資の補給ができる。

背後でカタンと音がして、僅かに気を尖らせる。
振り向きはしない。
こんな時間に任務もないのに倉庫を訪れてくる程の道楽者にくれてやる時間など今のゲンマにはなかった。







「おっはよー。まだ暗いけど」


「…用がないなら帰った方がいいですよ」


「あらま、冷たいのね」


「――これから帰宅ですか」






色々諦めて相手をする事にしたゲンマは、わざとぞんざいな態度を向けて敬遠した。
無視していてもどうせ絡んでくる性質の悪い相手なら早めに切り上げた方が都合がいい。
まだ薄暗闇の残る二人きりの部屋の中でゲンマの吸わない白煙がとぐろを巻いた。
すう、と肺に吸い込んでからゆっくりとそれを吐き出す様はまるで嫌煙者のゲンマをいたぶっているかのようだ。






「まあねー。めんどくさい報告書は後回しにして、ささっと帰って風呂入って寝ようかなと思ってたとこ」


「後回しはいいですけどほっとかないでやってくださいよ。事務方に評判悪いですよ貴方」


「こんなもん、少し溜めといてから書くんだよ。その方が効率いいだろ?」






一々律儀に即日提出しているゲンマの方が奇特なのだとカカシはふざけて笑った。
そんな雑談の間にもゲンマの手は止まらず次々と出陣前の防具に砥がれた小刀や火薬を詰め込んでいく。
馴れた手つきでそれをこなす無言の背中をぼんやりと見つめながらカカシはぽつりと話した。






「ちょっと掛かるんだってね。今度の任務」


「…いや?…ほんの2,3日ですよ」


「かなり手こずってるって話だよ。先に行った奴ら、3日の予定で出てったのにまーだ帰って来られやしないって」


「へえ。…ま、巧くやりますよ」


「巧く、か」






ふうん。と短く切ってカカシは口元の煙草に手を伸ばした。そろそろ先が短い。
指先で摘んで最後の一服を口に含むと自分からは口を開いてこない話し相手にもう一度だけ話を振った。
今度こそ本当に終わりだと、そんな意味を含む言葉で。







「気をつけてね」







見えない背中の影でカカシの口角が静かにつり上がっていく様が目に浮かんだ。
ゲンマは一頻り用の済んだ倉庫を見渡し、漸く腰を上げる。
いつも着ている状態より重量を増したベストを身につけて振り返るゲンマの顔に、カカシはほんの少しだけ驚きの表情を浮かべた。








「…気をつけますよ。貴方に言われなくても」








それは普段温厚なゲンマとは思えない厳しい顔付きだった。
擦れ違いざま、ロッカーの扉を拳で叩いていく。
無音の倉庫内に響いた嫌な金属音にカカシは首を竦め、笑い出した。
ゲンマはそれを無視して部屋を出て行く。







「あっはははははは…!―――なんだあ、…そう!」







暗い部屋に置いてきた男の独り言を遠く耳に入れて、ゲンマは早足で真っ直ぐに歩いていく。
耳障りなその声も、不要な心配も全て此処に置いていきたかった。
今はそんな事に気を奪われている場合ではないのだと自分を叱咤しながら。









 ***








かっとなって書きました。
後悔はしていません←嘘です早くも後悔しています



や、色々ご意見ありがとうございます~。
ふむ、あれから頂いた「誰が悪いか」ですが、ゲンマが一票追加、
そんでみえさんはみんな悪いと←あれ?名指しだよ?
前に書いたのがまた書きっぱなしだったから薄っぺらくて内容が読み取りにくいよね。だって薄っぺらいんだもん何も考えずに書いたから(ひでえ)

だからちょっとこの追加分で色々背景が濃くなったらいいかなーと思います。



見えるところだけ箇条書き




・ゲンマとカカシはあんまり仲良くない
・ゲンサスは付き合ってるけど(多分サスケが一方的に)倦怠期
・カカシは「ゲンマに内緒で付き合おう」とサスケに悪戯しちゃいます
・ゲンマは思春期には物足らないくらい淡白で寡黙
・サスケは本当はもっとゲンマに構って欲しい!のかもしれない
・でも何もしてくれなくてイライラうんざりしてる
・そそのかされて一度だけやっちゃったアレが衝撃的すぎて忘れらんないんです
・でも、…あれ?ゲンマ気付いてる?じゃあなんで何も言わないの






さて、
やっぱり恋人を裏切って浮気してるサスケさん(子供)が悪いのか。
それとも子供とわかっててそそのかす大人?
いやいや、知ってて黙ってるならゲンマもずるいよ!

浮気って恋愛精神年齢が低い程抵抗力ないよね。
抵抗ないんじゃないよ。抵抗力が低いんだよ。抗えないんだよ。
中には「結婚してないんだからいいじゃない」くらいの考えの人もいるし。
逆に好きな相手なら浮気も許せるって人も世の中いたりするし。
人ってそれぞれみんな別の物差し持ってんだね。




また楽しくなってきたら続き書きます。
次はエロかな。
それとも完結編かな。



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